目の下のシワ対策に、ニベアの青缶が良いって聞いたけど本当なのかな?
ネット上で、ニベアの青缶の保湿力が評判になっています。
「高級クリームと成分がほぼ同じ!」と言われていて、フェイスクリームとして使っている人も多いです。
目元や目の下のシワ対策にも効果があると言われていますが、アイクリームの代用としてはどうなのでしょうか?
結論から言うと、ニベアに目の下のシワを「改善」する効果はありません。
この記事でわかること
- 目の下のシワ対策はニベアでもOKなの?
- 目の下のシワ対策にニベアがおすすめできない理由
- ニベアとアイクリームの効果と役割の違い
この記事のポイント!
- ニベアに「シワ改善」効果はない
- ニベアの青缶が効くのは、「シワ予防」・または、「乾燥が原因の浅くて細かい小じわ」程度
- ニベアができるのはもともとある肌の潤いを逃さないようにするだけで、肌の保水力を高めてくれるわけではない
- 目の下のシワを改善したいなら、ニベアでもフェイスクリームでもなく、アイクリームが必須!
目の下のシワ対策はニベアでもOKなの?
結論
目の下のシワを大きく分けると、以下の2種類に分類できます。
目の下のシワの種類
- 肌の乾燥が原因の「表皮ジワ(乾燥ジワ)」
- 加齢や紫外線の影響による「真皮ジワ」
表情の癖による表情ジワもありますが、基本的なケアは一緒なのでここでは省きます。
2種類のシワのうち、ニベアでも効果があるのは、ごく初期段階の表皮性のシワのみ。
表皮性のシワは乾燥が原因なので、保湿クリームでしっかりと保湿すれば、改善することができます。
乾燥ジワも程度によっては、ニベアじゃ効かないことも・・・
目の下のシワのうち、乾燥ジワならニベアでも効果的と言いましたね。
ですが、乾燥ジワでもシワの程度によっては、アイクリームがベストな場合もあります。
シワグレードってご存じですか?
「シワグレード」とは?
日本香粧品学会が定めた「抗シワ製品評価ガイドライン」で化粧品の効果を目視評価するための指標となるもの。
グレードは0(シワは無い)~7(著しく深いシワが認められる)まであります。
画像出典:日本香粧品学会
保湿で改善できるのは、1~3まで。
このシワグレードのうち、ニベアでも効果があるのは1、2程度のシワです。
3以上のレベルのシワには、ニベアでは効果が望めません!
ポイント!
- ニベアでも効果があるのは1、2程度のシワ
- 3レベルのシワには・・・「乾燥による小ジワを目立たなくする」効果が認められた「効能評価試験済み」の化粧品がおすすめ
- 4以上には・・・さらに一段階上の「シワ改善」効果が認められた「医薬部外品(薬用化粧品)」じゃないと効果がない!
「この目の下のシワ、どうにかしたい・・・」と思い悩むのは、大体3~4程度のシワグレードから。
ですので、気が付いたときにはもうニベアじゃ対応しきれないシワになっている場合がほとんどです。
ニベアは、まだお肌に何もトラブルがない段階での予防と考え、それ以上の期待はしないほうが無難です。
目の下のシワ改善にニベアがおすすめできない理由
ポイント!
- ニベアができるのは「もともとある肌の潤いを逃さないようにするだけ」。肌の保水力を高めてくれるわけではない。
- 要するに、保水力が衰えた肌に、ニベアを塗っても意味がない
ニベアは、ワセリン、スクワラン、ホホバオイルなどが配合された保湿効果の高いプチプラクリーム。
ですが、目の下のシワを積極的に改善したい場合には、あまりおすすめできないという結論になりました。
「保湿効果は高いのに、なぜ目の下のシワには効果ないの?」と疑問に思いますよね。
理由は、ニベアができるのはもともとある肌の潤いを逃さないようにするだけで、肌の保水力を高めてくれるわけではないから。
つまり、もともとの肌の保水力が衰えている場合は、ニベアを塗っても効果がないんです。
シワ予防には良いけど、改善対策としては使えないというのはこう言った理由があるから。
乾燥小じわと言っても、シワグレード3以上ならもっと積極的に肌の保水力を高める成分が欲しいところです。
ましてや、4以上の深いシワなら、さらに効果的な有効成分が配合された医薬部外品じゃないと改善は難しい・・・。
ニベアには、どんな成分が配合されているかと言うと・・・
ニベアに配合されている成分
水、ミネラルオイル、ワセリン、グリセリン、水添ポリイソブテン、シクロメチコン、マイクロクリスタリンワックス、ラノリンアルコール、パラフィン、スクワラン、ホホバ油、オレイン酸デシル、オクチルドデカノール、ジステアリン酸Al、ステアリン酸Mg、硫酸Mg、クエン酸、安息香酸Na、香料
ニベアに配合されているのは、ミネラルオイルやワセリン、スクワラン、ホホバオイルなど保湿効果の高い成分ですが、これらの成分に肌の内部を潤す力はありません。
ニベアができるのは、
「肌の表面に膜を張り、肌内部の水分が蒸発しないようにする」
ことだけ。
十分な保水力のあるプリプリの肌を保護するには良いですが、保水力の低下したシワやたるみが目立つ肌に塗っても、現状維持がせいぜいです。
シワの種類と効果的な成分
それじゃぁ、目の下のシワ改善にはどのような成分が良いのでしょうか?
ポイント!
- 乾燥が原因の【表皮性のシワ】・・・肌内部をたっぷりと水分で満たし、抱え込む効果のある成分が有効
- 加齢が原因の【真皮性のシワ】・・・真皮のハリと弾力を支えるコラーゲン・エラスチンの生成を促す成分が有効
乾燥が原因の【表皮性のシワ】に効果的な成分
肌内部をたっぷりと水分で満たし、抱え込む効果のある成分が有効です。
おすすめの高保湿成分
- セラミド・・・水分をサンドイッチ状態に保持する効果があるため、数ある保湿成分の中でも最も保湿力に優れている。
- ヒアルロン酸・・・1gで2~6リットルの水を保持する高い保水力で、肌の乾燥を防ぎ、ハリを与える。
- コラーゲン・・・肌のハリ・弾力を支える成分。肌の表面に塗布する場合は、保湿剤として作用する。
- ペプチド類・・・保湿効果、細胞の成長を促進する効果がある。
- アミノ酸類・・・肌本来がもっている保湿成分で、低刺激性で肌にやさしいのも特長のひとつ。
- プロテオグリカン・・・真皮層に存在する成分。保水力は、ヒアルロン酸の1.3倍で、ヒアルロン酸よりも分子量が小さいため、肌の奥深くまで浸透し、長時間潤いをキープしてくれる。
加齢が原因の【真皮性のシワ】に効果的な成分
真皮のハリと弾力を支えるコラーゲンやエラスチンの生成を促す成分が有効です。
真皮ジワにおすすめの成分
- レチノール・・・真皮層のコラーゲン生産の促進・表皮のヒアルロン酸の増殖により肌の水分量を高めて肌を柔らかくすることでシワを改善する
- ナイアシンアミド・・・コラーゲン生成の促進、セラミド合成促進、ターンオーバーの促進
- ニールワン・・・表情ジワを肌が「キズ」と勘違いしてかえってシワを作ってしまう働きをブロックすることで、肌本来の力でシワの改善を促す
- ビタミンC誘導体・・・真皮層のコラーゲン生産の促進、ターンオーバー促進
- ペプチド類・・・保湿、線維芽細胞を活性化することでコラーゲンの生成を促進、ターンオーバー促進
特におすすめなのがシワ改善有効成分として厚生労働省から認定されている「ニールワン」、「純粋レチノール」、「ナイアシンアミド(ニコチン酸アミド、リンクルナイアシン)」の3つ。
簡単にまとめると、
- 浅いシワには保水(保湿)力を高めるケア
- 深いシワ(真皮ジワ)には、コラーゲンやエラスチンの生成を促すケア
といったケアが必要です。
ニベアではどちらもできないため、アイクリームの代わりに使うのはおすすめできません。
ニベアの硬すぎるテクスチャーも目の下のシワ対策におすすめできない理由のひとつ
目の周りの皮膚は、顔のどのパーツよりも薄いため、ちょっとした刺激がシワの原因になりかねません。
ゴシゴシ擦るのは絶対NGなのはもちろんですが、硬すぎるクリームを塗り伸ばす際の刺激も無視できません。
ニベアのテクスチャーって、アイクリームと比較するとちょっと硬めですよね?
あの硬さのクリームを目元に使うと、塗り伸ばすときに結構な負担がかかってしまいます。
デリケートな目元に塗るには、ニベアはちょっと硬すぎるのよね・・・
つい、ゴシゴシ塗ることになるから、シワが悪化しちゃう・・・
この点も、ニベアを目の下のシワ対策としてお勧めできない理由のひとつです。
アイクリームは本当に必要?ニベア以外のフェイスクリームで代用できない?
ニベアが成分的に目の下のシワ改善に向いていないということなら、顔用の保湿クリームやエイジングケアクリームならアイクリームの代用になるんじゃない?
それもちょっと違うのよ。目の下のシワ改善には、やっぱりアイクリームがベスト。
何故かと言うと、目元の皮膚はとにかく薄くて潤いが逃げやすいから。
目元の皮膚の特徴
- 角質層が薄い
目元は頬の3分の1程度の皮膚の厚みしかないと言われており、水分を保持する力が弱く、潤いが逃げやすい
- 皮脂腺・汗腺が少ない
頬や額などは、皮脂と汗が混ざり合うことで天然の保湿クリームとなって肌を潤わせてくれます。
それに比べて、目元は皮脂腺や汗腺が少なく、乾燥しがち。 - まばたきや表情の癖、スマホ・PCの利用で酷使しがち
まばたきや表情の癖により、絶え間なく動いている。また、スマホ・PCの利用時間が長いと、血行不良になりやすい。
このような目元特有の皮膚の構造ゆえに、目元専用に開発されたアイクリームが必要なんです。
アイクリームの特徴!
- 乾燥しやすい目元をしっかりと保湿。
- 薄い目元の皮膚にも有効成分がぴったりと密着し、長時間とどまって効果を発揮。
- 目元のトラブルに積極的にアプローチしながらも、低刺激。
アイクリームは基本的にこっくりとしたテクスチャーのものが多いですが、これは乾燥しやすい目元をしっかりと保湿できるよう設計されているからです。
さらに、皮膚の薄い目元にも有効成分がぴったりと密着し、長時間とどまって効果を発揮し続けられるよう工夫されています。
アイクリームは、顔のどのパーツよりもトラブルが出やすい目元へより積極的なケアをするためのもの。
目の周りという一番デリケートでトラブルが出やすい部分に積極的に働きかけながらも、刺激を与えないよう開発されているのがアイクリームなんです。
多少お値段がはってしまうのは、当たり前と言えるでしょう。
目の下のシワに効くアイクリーム選びのポイント
目の下のシワを本気で改善したいなら、ニベアでもフェイスクリームの代用でもなく、きちんとしたアイクリームを使いましょう。
さらに、アイクリームなら何でも良いというわけでもないので、配合成分に気を付けて効果のあるものを選んでくださいね。
アイクリーム選びのポイント!
- 浅い乾燥小じわなら保湿で改善可能なので、無理して高いものを使わなくてもOK。
- 深いシワの場合は、ちょっと高くてもシワ改善の有効成分が入った医薬部外品がおすすめ。
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自分のシワの程度を把握し、程度に見合った効果のあるアイクリームを選ぶことが大切です。
目の下の「シワ予防」にならニベアもOK
ニベアには、できてしまった目の下のシワを改善する効果はありません。
ですが、潤いを逃さないという意味での保湿力があるのは確かです。
ですので、どうしてもニベアをアイケアに使いたい場合は、あくまでもシワ予防という意味で使うようにしましょう。
また、ニベアはテクスチャーが硬いため、目元に使う際には注意が必要です。
直接目元に置いて伸ばすと、摩擦によりシワの原因になってしまいます。
アイクリームの代わりに使う場合は、一度手に取って柔らかくしてから塗り広げるようにしましょう。
まとめ
ニベアとアイクリームの効果と役割の違いをご理解いただけたでしょうか?
目の下のシワにニベアは効果的か?
- ニベアができるのはもともとある肌の潤いを逃さないようにするだけで、肌の保水力を高めてくれるわけではない
- ニベアには、シワ改善に必要なコラーゲンやエラスチンの生成をサポートする効果もない
- よって、ニベアは、あくまでもシワの予防として使うのがおすすめ
- 積極的にシワを改善したいなら、アイクリームがベスト
ニベアをアイクリームとして使う場合は、あくまでも「シワ予防」と理解し、過度な期待はしないのが良いでしょう。