第一印象を大きく左右するのは、やっぱり目元。
パッチリした二重まぶたは、みんなの憧れですよね。
女優さんやモデルさんのようなクッキリ二重に憧れて、アイプチを愛用している人も多いと思います。
私も一時期使っていました。
ですが、まぶたがたるんできてしまったので、慌てて使用を中止しました。
アイプチは、まぶたが下がる「眼瞼下垂(がんけんかすい)」の原因になりやすいので、毎日長時間の使用を長い間繰り返している人は要注意です!
この記事でわかること
- アイプチが眼瞼下垂の原因になる理由
- 整形で治療する場合の施術や費用
- 予防法や自力で治す方法
この記事のポイント!
- 「眼瞼下垂」は「腱膜」と「瞼板」の結合がゆるんだり外れたりして「眼瞼挙筋」にまぶたを持ち上げる力が伝わりにくくなることで起こる
- 原因は主に加齢だが、アイプチが原因になることも
- アイプチが原因となる理由は、まぶたをいじる刺激で「腱膜」が剥がれたり、肌のかぶれで腱膜や筋肉の動きが悪くなるから
- 眼瞼下垂は見た目以外にも肩こりや頭痛などの症状が出ることもある
- 整形で治す場合は、「形成外科」「眼科」「美容外科」で受けることができる
- 初期のたるみの場合は、自力で改善することも可能
- 予防が一番の対策なので、アイプチを長年使用している場合はすぐにやめるのが無難
眼瞼下垂(がんけんかすい)とは?
「眼瞼下垂(がんけんかすい)」とは、目が開きにくくなり、まぶたが垂れ下がる症状のことです。
眼瞼下垂の主な症状
こんな症状ありませんか?
- 目が小さくなってきた気がする
- くっきり二重だったのが奥二重になってきた
- 二重の幅が狭くなって一重に見えるようになってきた
- 二重の幅が不自然に広くなってきた
- まぶたが重くて、目が開きにくい
- 眠くないのに、「眠そうだね」といわれることが増えた
- おでこにシワができた
- 眉毛の位置が上がった
眼瞼下垂かどうかのセルフチェック法
眼瞼下垂セルフチェック法
- 顔を正面に向けて目を軽く閉じます。
- そのまま両方の眉の上を指で押さえます。
- 眉の上を指で押さえたまま、目を開けてみてください。
このとき目が開きにくかったり、おでこに力が入って押さえた指が持ち上がってしまう人は眼瞼下垂の可能性があります。
目が開きにくくなると、無意識に額の筋肉を使ってまぶたを持ち上げようとするため、「おでこにシワができた」「眉毛の位置が上がった」といった症状が出る場合もあります。
どうしてまぶたが下がって目が開きにくくなるの?
まぶたが持ち上がる仕組みとは?
まぶたを持ち上げる際に大切な役割を果たすのは、以下の3つ。
- 「眼瞼挙筋(がんけんきょきん)」という筋肉
- 「腱膜(けんまく)」という腱
- 「瞼板(けんばん)」という軟骨
脳から「目を開け!」という指令があると、「眼瞼挙筋(がんけんきょきん)」が収縮し、「腱膜(けんまく)」につながっている「瞼板(けんばん)」が引っ張り上げられて目が開くという仕組みです。
「腱膜」と「瞼板」とがしっかりとつながっていれば、「眼瞼挙筋」の力は100%発揮されるため、まぶたは簡単に持ち上がります。
ですが、
- 「腱膜」が薄くなって伸びてしまった
- 「腱膜」と「瞼板」の結合がゆるんだり、外れたりしてしまった
といったような場合には、「眼瞼挙筋」に力が伝わりにくくなるため、まぶたが持ち上がらなくなり、垂れ下がってきてしまうというわけです。
どうして「腱膜」が薄くなったり、結合が緩んだり外れたりするの?
原因として一番大きいのが、加齢です。
加齢とともに「腱膜」が伸びることで眼瞼下垂となります。
腱膜はゴムのようなものなので、長年使っていれば必ず劣化して伸びます。
だから50代、60代以上になると、みんな多かれ少なかれ眼瞼下垂の症状が出てくるんです。
よって、「老人性眼瞼下垂」と呼ばれます。
この経年劣化が原因であるはずの眼瞼下垂が、最近20代、30代の若い世代にも増加しているそうです。
若年層の眼瞼下垂の大きな原因として考えられるのが、アイプチやコンタクトレンズの使用。
特に若い女性の眼瞼下垂の大きな原因となっているのは、アイプチです。
最近では小学生のうちからアイプチを使用している人もいるようですから、眼瞼下垂の低年齢化も進むわけですね。
若いうちは肌にハリがありますから、症状があっても気が付くのが遅れがちです。
気が付いた時には、手術が必要なほど進行していた・・・ということもありますので、注意したいですね。
アイプチが眼瞼下垂の原因となる理由
アイプチが眼瞼下垂の原因と言われても、その理由がわからないと納得できないですよね?
アイプチがどうして眼瞼下垂の原因となってしまうのかというと、大きく分けて2つの理由があります。
アイプチが眼瞼下垂を引き起こす理由とは?
- まぶたをいじる刺激で「腱膜」が剥がれたり弱くなったりするから
- 接着剤による肌のかぶれで、腱膜や筋肉の動きが悪くなるから
まぶたをいじる刺激で「腱膜」が剥がれたり弱くなったりする
アイプチとは、まぶたに接着剤のようなものを塗り、まぶたの皮膚を引っ張ってくっつけることで二重のラインを作るメイク用品です。
二重のラインを作る際には、希望のラインに「スティック」を押し付けることで癖付けします。
気に入ったラインになるまで、スティックで何度もいじっちゃうよね・・・
まぶたを持ち上げる「腱膜」と「瞼板」の結合は、とてもデリケート。
まぶたを強く擦ることや、コンタクトレンズの刺激でも、「腱膜」と「瞼板」の結合が外れてしまうことがあります。
スティックを何度もグイグイと押し付け、接着剤で無理やりくっつけるアイプチがまぶたに良いわけがありません。
ちょっと考えてみると、アイプチを利用することで毎日これだけの刺激を受けているんです。
- 薄いまぶたに木工用ボンドと同じような成分のものを毎日塗る
- 乾いたところで、スティックをグイグイ押し付けて、無理やり二重のラインを作る
- くっついたまぶたをさらにスティックで細かく修正・調整する
- まぶた同士が無理やりくっつきあった状態で長時間過ごす(皮膚を無理に引っ張っているから皮膚が伸びる)
- オフする際には、擦って糊を落とす
これらの刺激が原因で、「腱膜」と「瞼板」の結合が緩んだり外れたりします。また、腱膜自体が薄くなって弱くなることもあります。そうすると、まぶたを持ち上げる「眼瞼挙筋」に力がうまく伝わらなくなってしまうため、まぶたが垂れ下がってしまうんです。
さらに、アイプチをした上から、アイシャドウや付けまつげ、マスカラをするわけですから、眼瞼下垂にならないほうが不思議なくらいです。
アイプチに使う接着剤による肌のかぶれも原因に・・・
アイプチに接着剤成分が入っていることは、誰でも想像がつくと思います。
そのなかのひとつであるゴムラテックスは、アレルギーリスクが高い成分です。
アイプチを使っていると、まぶたが真っ赤になってかぶれることが良くありますよね?
実は、この「かぶれ」も眼瞼下垂の原因となるんです。
まぶたがかぶれると、炎症を起こした部分が周囲の皮ふと癒着します。
そうすると、腱膜や筋肉の動きが悪くなり、眼瞼下垂を発症してしまうんです。
アイプチをしていると、かぶれては治り・・・ということを繰り返しがちですよね?
「ただのかぶれだし、すぐに治ったから大丈夫」と甘く見ていると、取り返しのつかないことになるので注意しましょう。
私もアイプチ使ってた時、かぶれを繰り返してました・・・まさか眼瞼下垂の原因になるなんて知らなかった・・・
「老け顔」のほとんどは眼瞼下垂が原因かも・・・
アイプチ利用で、眼瞼下垂リスクが高まることが分かりましたね。
眼瞼下垂になると、まぶたが垂れ下がってくる以外にも見た目に影響が出てきます。
「老け顔のほとんどは眼瞼下垂が原因」と言っても良いくらい、見た目に大きな影響を与えますよ!!
眼瞼下垂が招く老け顔の要素
- まぶたのたるみで一重、三重、四重まぶたに
- カラスの足跡
- おでこのシワ
- 眉毛の位置が上がる
眼瞼下垂になると、まぶたの皮膚が垂れ下がってくるため、パッチリ二重だった人も一重になったり、三重や四重まぶたになり、目元の印象がぼんやりしてきます。
たるんで余った皮膚が目尻に流れてくるため「カラスの足跡」といわれるシワもできます。
さらに、一見関係なさそうな、「おでこのシワ」や「眉毛の位置が上がる」なども眼瞼下垂に伴う症状。
眼瞼下垂になると、まぶたを持ち上げる力が弱くなるので、その代わりに眉毛を上げ「前頭筋」というおでこの筋肉を使って目を見開こうとします。
自分では気が付かないうちに何年も眉毛を挙げておでこの力でまぶたを持ち上げるということを続けていると、おでこのシワがひどくなり、眉毛の位置が上がった「老け顔」が定着してしまうんです。
眉毛を吊り上げ、おでこにシワができた状態で、顎を突き出して物を見るお年寄りを見かけたことはありませんか?
スマホを見る自分がまさにそういう状態になっているのに気が付いて、愕然としたことがあります・・・
眼瞼下垂の随伴症状と気づかず、おでこのシワにシワ取りクリームを塗ったり、パックをしたりとケアする人が多いと思いますが、根本的な原因である眼瞼下垂をどうにかしないとシワも治りません。
キレイになりたいと思うからこその「アイプチ」だったはずなのに、それが原因で「老け顔」になるなんて、ショックですよね・・・
見た目以外にも様々な症状が・・・
眼瞼下垂になると、まぶたが垂れ下がってくるせいでものが見えづらくなるため、眉毛を挙げて見る癖が付きます。
そうするとおでこに力が入って頭の筋肉が緊張するため、頭痛や肩こりが起こりやすくなります。
さらに、視野が狭くなると顎を持ち上げてものを見ようとするため、首から背中にかけての僧帽筋が緊張しやすくなり、これも頭痛や肩こりの原因となります。
この状態が続くと、自律神経が乱れ、不眠やうつっぽい症状が出る場合も・・・
キレイになるために使うアイプチだけど、逆に見た目の劣化を招く可能性が・・・さらにそれだけじゃなく、体の不調まで招いてしまうなんて、怖いわね・・・
でも逆に言えば、眼瞼下垂を治せば、いろんな問題がクリアになるってこと。症状が進んでしまっている場合は、専門家に相談するのが良いわね。初期の場合は、アイプチをやめてセルフケアを続ければ治ることもあるので、あまり悲観しないでね。
眼瞼下垂を整形手術で治療する場合の施術や費用は?何科に行けばいい?
眼瞼下垂は一度なってしまうと自然治癒することがほとんどないと言われています。
そのため、半分以上視野が欠けて日常生活に支障がでるような重度の眼瞼下垂の場合は、手術が必要に。
良く行われるのは「挙筋前転法」という手術で、伸びてしまった腱膜を糸で縫い縮める方法です。
のびてしまった腱膜を一度瞼板からはがし、腱膜を短くして瞼板に縫い付けることでまぶたのたるみを解消する「挙筋短縮術」という手術もあります。
生まれつきまぶたの筋肉の力が弱かったり、動きが悪いタイプの眼瞼下垂の場合は、おでこの筋肉を吊り上げる手術が適用される場合もあります。
ちなみに手術は「形成外科」「眼科」「美容外科」で受けることができ、保険が適応される場合は両眼で5万円以内、保険が適用されずに自由診療となる場合は20万~30万円が相場のようです。
自分ではすごく症状が気になっても、専門医が日常生活に支障が出るほどの「異常」と判断しない限り、保険適用にはなりません。
「最初に何科にいけば診断してもらえるの?」と疑問に思った場合は、まずは眼科や形成外科を受診すると良いでしょう。
まぶたが垂れ下がってきた場合、目のまわりの神経が麻痺する病気が隠れている可能性もあるため、まずはそれらの判別ができる眼科を受診するのがベスト。
実際手術となった場合は、眼球ではなく軟部組織の手術になるので、眼科よりもその分野の専門である形成外科医のほうが安心かもしれません。
保険適用にならず、「機能的に問題はないけど、たるみを取って見た目を良くしたい」となった場合は、美容外科に相談しても良いでしょう。
保険適用になるかならないかは、病院や担当医により回答が変わることが多いので、納得できない場合は、複数の施設で相談するのがおすすめです。
たるみ初期の場合は、自力で治せる
「眼瞼下垂」と診断された場合は、
- 「腱膜」が薄くなったり伸びてしまったりしている
- 「腱膜」と「瞼板」の結合がゆるんだり、外れたりしている
ということです。
この場合は、腱膜を自力でどうにかするのは難しいため、自然治癒は望めません。
ですが、疾患レベルではなく、初期の「まぶたのたるみ」の場合は、自力で改善することは可能です。
アイプチで伸びたまぶたを治す6つの方法!
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アイプチを使用している場合は、即刻使用を中止するのが最優先。
「今さらアイプチなしじゃ外を歩けない・・・」という人は、塗るだけでパッチリ目になれる「リッドキララ」を試してみることをおすすめします。
私は、リッドキララで「かなりまぶたが開きやすくなって、楽になった」というのを実感しています。
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眼瞼下垂、どうしたら予防できる?
とにかくまぶたをこすらないことが一番の予防法になるので、クレンジングやアイメイクの際には、まぶたを引っ張らない&擦らないようにしましょう。
皮膚のたるみが原因でまぶたが垂れ下がってくるタイプの眼瞼下垂の場合は、紫外線対策やスキンケアなど、一般的なたるみケアも必要になってきます。
引き締め&保湿効果の高いアイクリームを使い、季節や屋内、屋外問わず日焼け止めクリームを使うといったケアも大切です。
まとめ
アイプチは、すぐにパッチリ目を作ることができて便利ですが、眼瞼下垂の原因になります。
アイプチが眼瞼下垂の原因に?
- アイプチが眼瞼下垂を引き起こす理由
・まぶたをいじる刺激で膜が剥がれたり弱くなったりするから
・肌のかぶれで起こる組織の癒着が原因で腱膜や筋肉の動きが悪くなるから - 疾患レベルになった場合は、専門の治療が必要
- 初期の「まぶたのたるみ」で疾患レベルではない場合は、自力で改善することは可能
- 予防法は、とにかく「触らない、刺激を与えない」こと
眼瞼下垂は、老け顔の原因に・・・。
予防法はとにかく触らないことなので、アイプチをしている人は、やめ時を考えましょう。
たるみケアや引き締めジェルでもパッチリ目は作れるので、アイプチ以外の方法を試してみて下さい!