目元のたるみに悩んで「眼輪筋」を鍛えているという人は多いと思いますが、まぶたの筋肉である「眼瞼挙筋」を意識している人は少ないかもしれません。
ですが、目ヂカラの強いぱっちりデカ目を目指すなら、目を見開くときに使う「眼瞼挙筋」を鍛えることが大切なんです。
この記事でわかること
- 眼瞼挙筋を鍛える方法
- 眼瞼挙筋を鍛えることで得られるメリット
- 眼瞼挙筋は鍛えられないって本当?
この記事のポイント!
- 眼瞼挙筋を鍛える(うまく働かせる)には、おでこの力を使わず、まぶたの筋肉だけで眼を見開くトレーニングが有効
- トレーニングで筋力アップができなかったとしても、トレーニングをすることで眼瞼挙筋を使うスイッチが入る。これがぱっちり目に有効。
- 「隠れ二重まぶた」の場合は、眼瞼挙筋を鍛えることで二重になれることも
眼瞼挙筋とは?
眼瞼挙筋とは?
眼瞼挙筋とは、まぶたを持ち上げる際に大切な役割を果たす筋肉。
瞼を持ち上げる際に重要なのは、以下の3つの組織。
- 「眼瞼挙筋(がんけんきょきん)」という筋肉
- 「腱膜(けんまく)」という腱
- 「瞼板(けんばん)」という軟骨
「眼瞼挙筋(がんけんきょきん)」という筋肉は、先のほうに行くに従って「腱膜(けんまく)」という腱になっています。
脳から「目を開け!」という指令があると、「眼瞼挙筋(がんけんきょきん)」が収縮し、「腱膜(けんまく)」につながっている「瞼板(けんばん)」が引っ張り上げられて目が開くという仕組みです。
眼瞼挙筋がうまく働かなくなると「老け顔」に・・・
眼瞼挙筋がうまく動作しなくなると、見た目にもいろいろな影響が出てきてしまいます。
具体的にどんなことが起こるのか、見ていきましょう。
目が小さくなる
眼瞼挙筋がうまく動作しなくなると、腱膜や瞼板を引っ張り上げる力がなくなるため、目が開きづらくなります。
また、筋力が低下すると、まぶたの皮膚や脂肪を支えられなくなって、たるんできます。
そうすると、たるんだまぶたの皮膚が垂れ下がってくるため、余計目が小さくなったように見えてしまいます。
厚ぼったいまぶたになる
筋力の衰えで脂肪が目立つようになることで、厚ぼったいまぶたになることもあります。
二重の線が乱れて、一重や三重、四重まぶたに・・・
まぶたの皮膚が垂れ下がってくるため、もともとクッキリ幅広二重だった人も、二重の幅が狭くなったように感じます。
あるいは、二重のラインが乱れて、三重まぶたや四重まぶたになったり、一重になってしまったということもあります。
アイラインが引きにくくなる、あるいは引いてもラインが見えない
たるんだまぶたの皮膚が垂れ下がってくるため、まつ毛の生え際が見えにくくなり、アイラインが引きにくくなったり、引いてもラインが見えにくくなります。
まつ毛をカールしても落ちてきてしまう・マスカラが下まぶたに付いてしまう
朝、いくらまつ毛をカールしても、垂れ下がったまぶたの皮膚の重みに負けて、すぐにカールが落ちてきてしまいます。
そうすると、まつ毛につけたマスカラが下まぶたに移り、パンダ目になりやすくなります。
アイラインの件もそうですが、要するに、アイメイクが決まらない顔になってくるんですね。
額にシワができる
まぶたの力だけでは上手く目を見開くことができなくなると、それを補うように、前頭筋(ぜんとうきん)と言うおでこの筋肉を使ってまぶたを持ち上げようとします。
おでこに力を入れて目を見開くといった緊張状態がずっと続くと、おでこにシワができるようになります。
おでこにシワができて悩んでいるという場合は、まぶたのたるみもセットで起こっていることがほとんどです。
全体的に老け顔に・・・
目が小さくなって、アイメイクも決まらなくなり、目元の印象はぼんやり・・・
そのうえ、おでこにはシワが・・・
目元を中心とした顔の上半分は、第一印象を決めるのに最も重要な部分。
目元が老けた印象になると、顔全体が老けて見えるようになってしまいます。
逆に、まぶたにハリがあって、グッと見開いた目ヂカラの強さがあれば、多少シワやシミがあっても若々しく見えるものです。それには、眼瞼挙筋がきちんと機能していることが大切です。
眼瞼挙筋を鍛える方法
それでは、眼瞼挙筋がきちんと働くようにするにはどうすれば良いのでしょうか?
筋肉の働きを良くするには、筋トレが一番ですよね。
「眼瞼挙筋は鍛えられるような筋肉ではない。」という説もありますが、鍛えられなかったとしても、「筋肉に刺激を与える」ことはとても大切です。
まぶたがたるんで老け顔になっているのは、「眼瞼挙筋がサボりがちになって、前頭筋ばかりが頑張っている」状態だから。
そこで、前頭筋にはちょっとお休みしてもらい、「目を見開くときには、眼瞼挙筋、君が動くんだよ!」と教えてあげることが大切です。
そのためにも役立つのが、これからご紹介するエクササイズ。
眼瞼挙筋を鍛えるトレーニング
- 両手の人差し指、中指、薬指をおでこと眉毛の上に当てて、おでこの筋肉が動かないように固定します。
- そのまま、できるだけ大きく目を見開きます。このまま10秒キープ。
指でブロックしているので大丈夫だと思いますが、このとき、おでこにシワをつくらないように注意してください。 - 10秒経ったらゆっくり元の状態に戻し、リラックスします
※(2)~(3)を繰り返し10回行います。
眼瞼挙筋が弱ると、おでこの筋肉を使ってまぶたを持ち上げようとします。
そこで、おでこが動かないように手でブロック!
そうすることで、眼瞼挙筋を効率的に鍛えることができます。
私はこれをサボると、すぐにまぶたがたるんで二重幅が狭くなってきます。
毎日継続して、サボりがちな眼瞼挙筋に活を入れることが大切なんですね。
そもそも眼瞼挙筋を鍛えることってできるの?「眼瞼挙筋は鍛えられない」って聞くけど・・・
トレーニングの紹介の章でもちょっと触れましたが、「そもそも、眼瞼挙筋を鍛えることはできるのか?」という疑問もありますよね?
眼瞼挙筋を鍛える方法を調べていた時、美容外科のホームページもたくさん見ましたが、いろいろなところで
「眼瞼挙筋やミュラー筋といった筋肉は、鍛えられない。だから美容整形しかない。」
と書かれているのを見ました。
ですが、上の章でご紹介したトレーニングを続けると、各段に目の開きがよくなって、目がぱっちりするのは実体験から確かに言えることです。
まぁ、美容外科の立場としては、整形をすすめる結論に持っていきたいのだろうなとは思います。
ですが、仮に「眼瞼挙筋やミュラー筋といった筋肉は、鍛えられない。」というのが本当だったとしても、トレーニングをすることで眼瞼挙筋を使うスイッチが入るのは確かだと思います。
眼瞼挙筋がうまく働かなくなって目の開きが悪くなると、おでこの力(前頭筋)を使うことで目を見開く力を補おうとします。
すると、それが癖になって前頭筋にばかり頼るようになり、眼瞼挙筋の働きがますます悪くなってしまう悪循環に・・・
筋肉というのは、使わないとどんどん衰えていきます。
眼瞼挙筋も同じ。
つまり、眼瞼挙筋を使わずにおでこの筋肉だけで目を見開くのが癖になると、どんどん目は開きにくくなるし、おでこのシワも深くなっていくということです。
試しに眠い時をイメージして、まぶたの力を抜き、おでこの力だけで目を見開こうとしてみてください。
眠くて眠くて仕方ないからまぶたは閉じてしまいそうなんだけど、なんとか頑張って目を開けようとしている状態。
そうするとおでこの筋肉を使ってまぶたを持ち上げようとしますよね?
そうした状態だと、決してパッチリ目とは言えません。
「眠そうな目」といった感じです。
眼瞼挙筋が弱って働きが悪くなると、この「眠い時の状態」が普通になるため、眠くないのに「眠そうだね」なんて言われてしまうんです。
目の開きを良くするには、おでこの力でまぶたを持ち上げる癖を直し、眼瞼挙筋やミュラー筋に刺激を与えて機能させることが大切です。
そのために、上でご紹介したトレーニングが役立つんです。
トレーニングの効果としては、眼瞼挙筋が鍛えられるというよりも、眼瞼挙筋を使うスイッチが入りやすくなることで目がパッチリするというのが正しいのかもしれません。
だから、比較的即効性があるのかも。
眼瞼挙筋の機能が究極に弱くなると、眼瞼下垂になってしまいますので、それを予防するためにも、トレーニングで眼瞼挙筋でまぶたを持ち上げる癖を取り戻すようにしましょう。
眼瞼挙筋を鍛えることで得られるメリット
眼瞼挙筋を鍛える(刺激を与えて働きを良くする)ことで得られるメリットは、本当にたくさんありますよ!
目がぱっちりして目力アップ!
眼瞼挙筋がきちんと働くようになると、まぶたがしっかりと持ち上がるようになるため、目をパッチリと開けることができるようになります。
パッチリした目は、可愛く見えるのはもちろんですが、やる気に満ちあふれているようにも見えるので誰に対してもプラスの印象を与えられるでしょう。
クッキリ二重が復活!一重さんもパッチリ目に!
眼瞼挙筋がうまく働かなくなると二重のラインが乱れて、一重や三重、四重まぶたになりやすいですが、目を見開く力が復活すれば、クッキリ二重も復活します。
もともと一重の人も、まぶたがスッキリしたパッチリ目に戻れるので見た目が本当に変わりますよ!
おでこのシワがなくなる
まぶたの力だけで目を開くことができるようになれば、おでこの力を使う必要はなくなります。
そうすると、緊張のために寄ってしまっていたおでこのシワも自然となくなります。
おでこのシワにクリームを塗ったり、パックしたりとスポット的にケアするのも良いですが、根本的な原因を解消してあげるのが一番効果的です。
顔全体が若返る!
目がパッチリして額のシワがなくなれば、顔の印象は驚くほど明るくなって若返ります。
多少のほうれい線やシミ、シワは目につかなくなるくらい。
それほど、目元の印象って大切なんですね。
若返りを目指すなら、まずは目元からです!
眼瞼下垂の予防にも!
眼瞼挙筋の衰えがひどくなって、まぶたの開きが極端に悪くなると「眼瞼下垂」という疾患に・・・
眼瞼挙筋に刺激を与えて目の開きが良い状態をキープすることは、眼瞼下垂の予防にもつながります。
「若いころと比べて目の開きが悪くなってきたな・・・」と感じている人は、眼瞼挙筋トレーニングを習慣化すると良いですよ!
眼瞼挙筋を鍛えることで二重になれる?
二重まぶたのメカニズムを説明すると・・・
眼瞼挙筋がまぶたの皮膚とくっついていることで、目を開けたときに二重のラインが出現する
という仕組み。
つまり・・・
- 二重まぶた・・・眼瞼挙筋が枝分かれしていて、瞼板だけでなく上まぶたの皮膚にもくっついている
- 一重まぶた・・・眼瞼挙筋が枝分かれしていない。瞼板だけにくっついている。
という構造的な違いがあります。
このため、もともとの構造が一重まぶたの人が、眼瞼挙筋を鍛えたからと言って、枝分かれしてまぶたの皮膚にもくっつく・・・なんてことはありません。
ですが、もともと一重まぶただと思い込んでいても実は「隠れ二重まぶた」だったという場合があります。
眼瞼挙筋が皮膚が実はつながっているんだけど、つながりが弱かったり、まぶたのむくみや脂肪、乾燥によるたるみで、一重に見えるケースです。
このような「隠れ二重まぶた」の場合は、眼瞼挙筋を鍛えることでまぶたが二重に折りたたまれるほどの筋力がつけば、二重になれる可能性があります。
もともとの構造が一重の人も、眼瞼挙筋を鍛えることで「パッチリ目元」にはなれるので、損することはありませんよ!
すっきりしたまぶたを維持し、眼瞼下垂の予防のためにも、トレーニングをできるだけ続けてみてはいかがでしょう。
まとめ
眼瞼挙筋を鍛える、刺激を与えて働きを良くすることで得られるメリットは、本当に大きいです。
眼瞼挙筋を鍛えてパッチリ目に!
- 眼瞼挙筋がうまく働かなくなると「老け顔」になるが、眼瞼挙筋の働きを良くすれば顔全体が若返る
- 眼瞼挙筋がきちんと働くようにするにはトレーニングが効果的
- 眼瞼挙筋を鍛えることができなかったとしても、トレーニングをすることで眼瞼挙筋を使うスイッチが入るので、結果的にパッチリ目になれる
- 構造的にもともと一重の人は、眼瞼挙筋を鍛えても二重になれないが、「隠れ二重」の人はトレーニングで二重になることも。
なんか老けてきたな~と思ったら、まずは目力(目ヂカラ)復活を目指すのが若返りの近道ですよ!